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岩魚・山女魚100名渓
【2005年12月03日更新】

(1)八久和川からの魚止滝

photo_08イワナの理想郷とは海と河川の往来が自由にできて、奥が深く、岩記号が地形図に記され、 扇状に広がる源流部をもっ  ている。こんな渓流が釣り人の夢の渓谷だ。現存する日本の渓で、 桃源郷は見果てぬ夢である。

山形県、朝日連邦。日本最大規模のブナ原生林を温存し、数十年前はアメマスの天然遡上があった、渓谷の筆頭に八久和川が挙げられる。 その源流は以東岳、大朝日岳、障子ケ岳からの登山道が合わさる、三方境(1591m)北面流域を水源に、中俣沢から出谷川、 さらに八久和川渓谷へ渓水は北流する。 
※写真:出谷川 魚止滝


 
長く遠い八久和がある
 川にはイワナが棲んでいる
 森に育まれながら野生は生きる


photo_03八久和ダム・バックウォーターから杣道を4~5時間歩くとカクネ平に着く。 カクネ沢を渡った河岸段丘が、八久和川アッタクの前進基地になる。大きなミズナラがある場所にテントを設営、 私たちはこのブナ平をカクネのテン場と呼んで、絶好のベースキャンプ地を提供してくれて、 焚き火を囲みながら数々のイワナ浪漫を語るのにふさわしい、おおやかな自然郷が保たれている。
※写真:カクネ平付近


photo_04カクネ平上部には旧八久和集落(八久和ダム湖出現で全戸離散)のマタギ小屋跡があり、 人里を懐かしむかのように杉が植えられ、生活必需品のナベ、ヤカンが散乱していて往時の姿を確認できる唯一の証拠だ。 八久和川には下流と中流にゼンマイ渡し跡があり、川を徒渉することを極力避けて、現金収入になるクマ狩り、ゼンマイ採り、 マイタケ採りを八久和川全流域で繰り広げていたことに相違なかろう。
※写真:カクネ平上流


【八久和の森へ】
八久和川の名を初めて知ったのは山岳部時代だから、かなり昔だ。当時は第一次登山ブームで、谷川岳、八ケ岳、北アルプスに人気が集中し、 朝日連邦に注目している登山者はまれで、その真っ只中を流れる八久和渓谷に憧れている岳人はほとんどいなかった.。
山岳熱中時代を経て、渓流を歩く釣り人になり、念願の出谷川、八久和川入渓を果たした。それから、八久和詣でが年中行事になり、 数々のイワナに出遭い一喜一憂した。

photo_02 イワナといえば、いの一番に推薦できる渓流が八久和川である。この川にはイワナと呼んでいる、 渓流魚の縮図が秘められていて、イワナ釣りのいろはを渓と魚が教えてくれた。なかでも、冒頭に触れた通り、 カクネのテン場が素晴らしい。 イワナという魚と一緒に寝泊りできる"イワナとの一体感"をヒシヒシと五体に感じられる唯一の場所なのだ。 川の水況でイワナが移動する"イワナのささやき"が聞こえたりする、不思議な空間が存在しているかのようだ。


【八久和川釣り案内】

月山ダムが完成した今日、八久和ダム下流部の本流域は壊滅的打撃を受け、事実状イワナ釣行は不可能、 かつての大イワナ釣り場は空前の灯火に陥った。またひとつイワナ釣行地が失われた。
※写真:丸森沢 下部

photo_01八久和ダム~横沢出合
左岸の山道から、本流へ下降。大淵、落ち込みを釣る。アップダウンの繰り返しになるが、大イワナの釣り場。

横沢~カクネ平
八久和峡谷のイワナ釣りができる。右岸に山道があるので、心強い。但し、完全遡行は難しい。

カクネ平~小国沢
徒渉しながら本流のイワナ釣りができる。八久和渓谷らしい、大イワナが比較的安全に狙える。

小国沢~出谷川
小国沢以遠のイワナを釣るには、小国沢出合左岸のテン場までベースキャンプをあげる。中ほどにある大廊下がハイライトになる。

出谷川~魚止
出谷川徒渉点へは大井沢から天狗小屋経由の登山道を利用、渓谷は大川で最奧のイワナ釣りができる。


photo_05photo_06

 






 
※写真上:呂滝




※写真左:コマス滝


【長大な八久和川を遡る】

八久和川の完全遡行を試みるには、バックウオーターから入溪するのだが、時間短縮には左岸にあるゼンマイ道を使う。 渓のパイオニア時代では杣道だったものの釣り人の往来で現在の道は迷うことなく歩ける。

【アプローチ】
国道112、落合から大鳥方面へ。八久和ダムへは鱒渕林道を使う。

【問い合わせ】
朝日村役場 TEL:0235(53)2111

【アドバイス】
(1)鱒渕林道開通は5月中旬、イワナ釣りもシーズンイン。
(2)カクネ平へは6月から、きわどい釣行になる。
(3)八久和川完全遡行は7月下旬の梅雨明け以降、2泊3日で出谷川徒渉点。
(4)8月の釣行は渇水で、良くない。この季節は雨待ち。
   9月下旬の大イワナ釣りは降雨次第、雨上がりの一発勝負になる。




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